紙系編集プロダクションとWEB系編集プロダクションの違いって? 仕事内容から採用事情まで

紙系編集プロダクションとWEB系編集プロダクションの違いって? 仕事内容から採用事情まで

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一口に編集プロダクションといっても、会社によって仕事内容や作成するコンテンツは様々。大まかに分けると紙の本を出版する「紙系編集プロダクション」と、主にWEB上のコンテンツを手がける「WEB系編集プロダクション」の2種類がある。今回は“紙系”と“WEB系”でどんな風に仕事内容が異なるのか、具体的に紹介していこう。

■紙系編集プロダクションとWEB系編集プロダクションの仕事内容
紙系編集プロダクションは主に書籍や雑誌、広告などの印刷物を制作する会社のこと。ただし基本的には出版業界の「下請け」のような役割で、出版社や広告代理店から委託を受けて制作を進めていくことになる。また、業務を請け負う範囲は会社や案件によっても異なっている様子。取材や原稿の執筆といった一部の業務だけを行ったり、企画の立案から入稿まで全ての工程に関わるケースもある。

それに対してWEB系編集プロダクションは、印刷物ではなくWEB上のコンテンツ制作を中心的に手掛けるのが特徴。企画を請け負って制作する点は“紙系”と同じだが、仕事内容が印刷物に限定されないため、より幅広い企業が仕事のパートナーになる。実際に制作するコンテンツはニュースサイトで配信される芸能記事や、企業のリリース情報をピックアップしたリリース記事など。そのほか企業が所有するSNSやブログといった「オウンドメディア」の運用なども、得意分野の一つとなっている。記事の執筆だけでなく、幅広くWEBコンテンツの展開に携わっていくのがWEB系編集プロダクションの強みだと言えるだろう。

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■具体的な仕事の進め方や作成するコンテンツの違い
では紙系編集プロダクションとWEB系編集プロダクションでは、実際のコンテンツ作成に関してどんな違いがあるのだろうか。まず最も大きな違いとして挙げられるのは、記事の速報性。紙媒体の場合には「どんな本を作りたいか」という企画を考えるところからスタートして、作家の選定や原稿の執筆依頼を行っていくことに。原稿の執筆期間や印刷まで含めると、実際に本が出版されるまでに早くても半年ほどの時間がかかる。

しかしWEB媒体の場合には、基本的には記事のボリュームが紙媒体よりも少ないので執筆にかかる期間が短い。また記事を作成した後は印刷工程が必要なく、WEB上にアップするだけなので当日中に入稿まで終了することも珍しくない。読者に情報が届くまでのスピードがずっと早いので、紙媒体より情報の鮮度が重視されることが多いのも大きな特徴。

またWEB媒体に特有のコンテンツとして、「読者の反響を元にした記事」の存在が挙げられる。今やTwitterやブログなどのSNSで、誰もが自分の意見を表現できる時代。テレビ番組や芸能ニュース、新商品など様々なものの感想がインターネット上に溢れている。WEB系編集プロダクションでは単なるニュース記事ではなく、インターネット上の反響を一緒に取り上げた記事を作成することが多い。

そのほか「掲載できる文字量の違い」も大きく異なっている点。紙媒体では物理的に掲載スペースが限られているが、WEB媒体では画面をスクロールしたりページを分割することでほぼ無限に掲載スペースを拡大できる。その特性を利用して作成されるのがいわゆる「SEO記事」。SEOとは「検索エンジン最適化」を意味する用語で、インターネット上の検索順位を高めることを意識して作成される記事を指す。SEO記事はある情報について知りたがっているユーザーに向けて、必要な情報を盛り込んでいくのがポイント。WEB媒体では一度公開した記事でも必要に応じて情報を追加していくことができるので、情報の網羅性に関しては紙媒体より優れているとも言える。

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■紙系編集プロダクションとWEB系編集プロダクションの「求人・採用」事情
“紙系”と“WEB系”の編集プロダクションでは、求人や採用においてどのような違いがあるのだろうか。まず紙媒体の編集プロダクションでは、DTP(デスクトップパブリッシング)についての知識を求められることが多い様子。最近では紙の書籍もパソコンを使って作成を進めるため、入稿用のデータを作る際には「Illustrator」や「Photoshop」などのDTPソフトが必要になる。そのためデザインの知識やDTPスキルを持っている人材を積極的に採用する傾向にあるようだ。

WEB系編集プロダクションの求人は幅広く門戸が開かれているものの、ITスキルを持っていると優遇されるケースがある。WEBサイトの運用経験があったり、プログラミングの知識があれば実際の業務で活かせるシーンも多いはず。またSEOコンテンツの作成経験がある人材を優遇したりと、会社の業務内容によっても求められるスキルは変わってくる。

とはいえ編集プロダクションは未経験から挑戦しようとする人も多い業界。特定の資格が必須となることはほとんどないので、やる気や熱意がある人はライターとして活躍することを目指してみてはいかがだろうか。

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