似て非なるもの! 紙系編集プロダクションとWEB系編集プロダクションの大きな違いとは

似て非なるもの! 紙系編集プロダクションとWEB系編集プロダクションの大きな違いとは

 “出版不況”が声高に叫ばれる昨今。今年1月に出版科学研究所が発表した2016年の出版市場の統計によると、出版物の推定販売額は前年同期比3.4%減で12年連続のマイナスと判明。また書籍はベストセラーが相次ぐも10年連続のマイナスとなり、雑誌にいたっては単行本の不振により19年連続のマイナスとなるなど、出版業界の厳しい現状を突きつける結果に…。

 多くの出版社が雑誌の休刊や大規模な組織改編などの対応を行う中、WEB媒体への事業拡大は業界の誰もが実感しているほど。また編集プロダクションも例外ではなく、雑誌編集から自社メディアの運営などデジタル化の波は着実に迫ってきている。しかし、紙系の編集プロダクションとWEB系の編集プロダクションでは何が違うのかと疑問に思う人も多いだろう。そこで今回は、両媒体の違いを分かりやすく4つ紹介しよう。

 まず第一に上げられる紙媒体とWEB媒体の違いに、情報の“速報性”がある。紙媒体でも速報性を追求しようと思えば不可能ではないが、原稿の執筆に校了作業、さらに印刷・発行と1冊の雑誌ができるまでに多くのステップを踏む必要があり、費用も時間もかかってしまう。

 その点WEB媒体なら、パソコンやスマートフォンを使っていつでも・どこでも記事をアップすることができ、最新の情報をリアルタイムで世界中に発信できる。

 また掲載できる“情報量”も紙媒体とWEB媒体の大きな違いだ。特に紙媒体では事前に指定された紙面の中に、文字や写真といった必要な情報を如何にバランスよく配置するか厳密に定められている場合がほとんど。また文字数制限の指定も細かく、例えば「キャッチコピーは15文字。誤差は1文字以内」や「本文は300文字で、文字の誤差は5文字以内」などかなり厳しい。

 紙媒体が厳密な指定を設ける一方で、WEB媒体では細かな情報制限はされない場合が多く、文字数も「1,000文字以内」などザックリとした制限があるだけ。物理的な制限がある紙面と違い、WEBは画面上で全ての作業を行うため情報を多くしようと思えば文字数を増やしたり、写真を加えたりといった作業が簡単にでき自由度は高い。

 また“加筆や修正が簡単に行える”という点でも、WEB媒体が紙媒体と比べ大きく異なる点といえる。書籍や雑誌といった紙媒体の場合、1度印刷してしまえば修正は不可能。そのため内容にミスがあった場合、販売した書籍の回収や次号の雑誌でお詫びの文を掲載するといった対応が必要となり経費も発生する。

 しかしWEB媒体の場合、常に最新の情報を自由に追記することができるので、コンテンツを最新の状態に保てるという点こそWEB媒体の最大の特徴と言えるだろう。

 さらに雑誌やWEBサイトの運営に関わる“集客”は最も重要視され、紙媒体とWEB媒体ではそれぞれの集客方法に合わせたタイトルや記事が求められる。まず読者に購入してもらう必要がある紙媒体では、読者を惹きつけるために記事のタイトルにはよりドラマチック性を求められ、本文も後半を盛り上げる構成で書かれる場合が多い。

 その反面PVを稼ぐ必要があるWEB媒体では、“SEO(検索エンジン最適化)”を重要視するためベタなタイトルのものが多く、内容も冒頭で読者を惹きつける構成で書かれる場合がほとんどだ。

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